15年勤めた公務員を辞めました。30代で無職になった男の話

公務員

2026年3月、私は15年間勤めた公務員を退職しました。

現在は30代後半で、無職です。

「やまだ」と申します。

公務員といえば、安定している仕事というイメージを持っている方も多いと思います。

私自身も、以前はそう思っていました。

それなのに、なぜ15年間勤めた公務員を辞めたのか。

実は私は、仕事を始めた1年目から、

「この仕事、自分には合っていないんじゃないか」

「これを定年まで何十年も続けるのは、ちょっとしんどいな」

そんなことを考えていました。

それでも、15年間辞めることができませんでした。

理由は単純で、辞めることが怖かったからです。

決断することもできず、行動することもできないまま、気がつけば15年が経っていました。

そして今、私は30代で無職になっています。

この記事では、そんな私がなぜ公務員になったのか、なぜ15年間辞められなかったのか、そして最終的に退職するまでに何があったのかを書いていきたいと思います。


なぜ公務員になったのか

そもそも、私はなぜ公務員を目指したのでしょうか。

正直に言うと、大きな理由はありませんでした。

昔から、

「これがしたいから公務員になりたい」

と思っていたわけでもありません。

親から、

「絶対に公務員になりなさい」

と言われていたわけでもありません。

ただ、私が育った家庭には、なんとなく、

「公務員になるのが正解」

というような雰囲気があったと思います。

そして私自身も、公務員という仕事に対して、こんなイメージを持っていました。

公務員は基本的にクビになることがない。

倒産を心配する必要もない。

毎年給料が上がっていく。

ボーナスがある。

休みもしっかりもらえる。

退職金もある。

だから、安定した人生を送ることができる。

そんなことを思っていたので、

「だったら公務員を目指そう」

と考えました。

「就職した最初の月は、1ヶ月まるまる働かなくても1ヶ月分の給料がもらえるんだぞ」

なんて、公務員の良さとして聞かされていたこともあります。

今思えば、これから何十年も働く仕事を選ぶ理由としては、どうなんだろうと思います。

でも、当時は、

「確かにな」

なんて納得していました(笑)。

今振り返ると、私は自分の頭で仕事についてしっかり考えていなかったのだと思います。

公務員の待遇や、なんとなく持っていた公務員のイメージをもとに、公務員を目指していました。


公務員試験に受かったとき、「人生は安泰」だと思った

私は、決して勉強ができる方ではありませんでした。

そのため、大学1年生の頃から少しずつ公務員試験の勉強を始めました。

受けられる試験は、できるだけ受けました。

多くの試験で筆記試験に落ちましたが、その中でなんとか最終合格することができたところがあり、そこで働き始めることになりました。

採用が決まったときは、

「これで人生は安泰だ」

と思いました。

年功序列で給料が上がっていく。

定年まで働く。

退職金をもらう。

老後は年金で生活する。

おそらく自分も、そんな人生を歩んでいくのだろうと思っていました。

そして正直に言うと、根拠はまったくなかったのですが、

「自分はどちらかというと、仕事ができる方なんじゃないか」

なんて思っていた時期もありました(笑)。

今考えると、本当に社会のことが分かっていませんでしたし、自分自身のことも全然分かっていなかったと思います。


仕事は1年目から辛かった

実際に働き始めてみると、仕事は1年目から本当に辛かったです。

ただ、そのときは、

「まだ仕事を始めたばかりだから」

「慣れていないだけだ」

と思っていました。

「何年か続ければ、きっと慣れる」

そう考えていました。

ところが、何年経っても、ほとんど変わりませんでした。

私が特に苦手だと感じていたのは、期限が決められている複数の仕事を同時に進めていくことです。

計画的に仕事を進めていかなければならないのですが、私はそれがどうしても苦手でした。

事務職としては、かなり大きな弱点だったと思います。

「あれもやらなければいけない」

「これも期限がある」

そうしている間に、また新しい仕事が入ってくる。

そして、休みの日になっても仕事のことが頭から離れません。

「あの仕事、大丈夫だったかな」

「来週はあれをやらなきゃいけないな」

そんなことをずっと考えてしまいます。

さらに私の場合は、

毎日同じ時間に起きる。

同じ場所へ行く。

たくさんの人がいる環境で働く。

こういった、ごく当たり前のこと自体が、大きなストレスに感じることもありました。

では、自分には何ができるのか。

それは働いていた当時も分かりませんでしたし、今もまだ分かっていません。

生きていくためには働かなければいけません。

だからこそ、自分にも無理なくできることを見つけたいと思っています。

公務員や会社員として、同じ組織で長く働き続けられる人は、本当にすごいと思います。

私自身も、そういう働き方ができるように努力してきました。

でも、私には続けていこうとしても、なかなかできませんでした。

当時はずっと、

「自分の苦手なことを無理して続けている」

そんな感覚がありました。


それでも15年間、辞められなかった理由

そんなに仕事が辛かったのであれば、なぜもっと早く辞めなかったのか。

理由は単純です。

怖かったからです。

せっかく公務員になった。

辞めてしまったら、公務員には戻れないだろう。

ポジティブな理由での退職ではないので、辞めたら待遇は下がってしまうだろう。

そもそも自分には特別なスキルがない。

やりたいことも特にない。

そんなことを考えていました。

仕事は辛い。

でも、辞めるのも怖い。

だから、

「もう少し頑張ろう」

「続けていれば何か変わるかもしれない」

そう思いながら働き続けました。

そして気がつけば、15年が経っていました。


本気で退職を考えたのは14年目

私が本気で退職を考えるようになったのは、辞める1年前の2025年1月でした。

いろいろなことが重なり、

「もう、これから何十年もこの仕事を続けていく気力がない」

と思うようになりました。

そこで、

「上司に退職したいと伝えよう」

と決意しました。

朝、職場へ向かうときには、

「今日こそ言おう」

と思って家を出ます。

ところが、いざ職場に着くと言えません。

その日をなんとか乗り越えます。

そして次の日になると、また、

「今日こそ言おう」

と思う。

でも、また言えない。

そんなことを繰り返していました。

私はもともと優柔不断なところもあり、辞めるという決断をしても、実際に行動へ移すことができませんでした。

当時の部署は、在籍年数的に異動になることが分かっていました。

だから、

「このタイミングで辞めたい」

とも思っていました。

それでも、結局その一歩を踏み出すことができませんでした。


異動先が決まり、不安を抱えながら新年度を迎えた

そして2025年3月、異動先が伝えられました。

そこは、これまでやってきた仕事とはかなり違う部署でした。

しかも、忙しい部署であろうことは、行く前から分かっていました。

そのため、正直、異動する前からかなり不安でした。

「自分にできるのかな」

と思っていました。

15年間働いてみて、私は自分自身について少しずつ分かってきたことがあります。

それは、

自分なりに一生懸命努力して、なんとか周りの普通レベルでやっていくタイプなのではないか

ということです。

特別に仕事ができるわけではない。

でも、自分なりに努力して、なんとかついていく。

自分では、そんな人間なのだと思っています。

そして不安を抱えながら、2025年4月、新しい部署での仕事が始まりました。


異動先は、予想していた通り本当に大変だった

新しい部署は、予想していた通り、本当に大変でした。

やることのほとんどが初めての業務。

分からないことだらけの中で問い合わせに対応する。

今までよりも出張や会議が増える。

そして、いろいろなことが次から次へと入ってくる。

最初は、

「とにかく頑張ろう」

と思っていました。

身体的にも精神的にもギリギリではありましたが、なんとか仕事をこなしていました。

しかし、そんな生活を続けながら、改めて何度も考えるようになりました。

「自分は、なんでこんなに辛い思いをして働いているんだろう」

そして、

「このまま60歳、65歳、70歳を迎えたくない」

と思うようになりました。


定年まで働く人生を否定しているわけではない

ここは少し誤解してほしくないところです。

私は、公務員として定年まで働く人生や、会社員として長く働く人生を否定しているわけではありません。

そのような人生を歩める方は、本当にすごいと思っています。

私自身も、そういう人生を歩けるように、自分なりに努力してきました。

ただ、自分の能力やキャパを考えたとき、

「自分には難しいのかもしれない」

と思うようになりました。

この働き方を続けながら、自分が納得できる人生を送る。

自分が充実していると思える人生を送る。

それが、私には難しいのではないかと思いました。

そして2025年12月。

ようやく上司に退職の意向を伝えました。

そして最終的に、2026年3月。

私は15年間勤めた公務員を退職しました。


2026年3月、公務員を退職

15年間勤めた仕事を辞めた後は、正直、今まで生きてきた中で一番、身も心も軽くなったような気がしています。

退職後は、介護の初任者研修を受けたりしていました。

それ以外の時間は、比較的のんびり過ごしていました。

15年間ずっと働いていたので、まずは少し休みたいという気持ちもありました。

しばらくゆっくり過ごしているうちに、少しずつ気持ちも変わってきました。

「家でできることを何かやってみたい」

「自分から何か発信してみたい」

そんな気持ちが出てきました。

そして今、こうしてこの記事を書いています。


公務員を辞めたら、生きていけないと思っていた

公務員を辞める前の私は、かなり本気で、

「公務員という肩書きがなくなったら、自分は社会でまともな人生を送ることはできない」

と思っていました。

正規雇用で働いていなければいけない。

どこかの組織に所属していなければいけない。

そうじゃなければ、まともに生きていけない。

本気でそう思っていました。

でも、実際に仕事を辞めて数ヶ月経った今、

「本当にそうなのかな」

と思うようにもなっています。

もちろん、これは辞めてしまった自分にとって都合の良いように考えているだけなのかもしれません。

そして、まだ働きに出ていない私には、本当の意味で答えを出すこともできません。

だから、今の段階で、

「公務員を辞めて良かった」

と断言するつもりもありません。

これから先、後悔する可能性だってあると思います。

ただ、ありきたりなことかもしれませんが、

公務員を辞めたことを後悔して、「あのとき辞めなければ良かった」と思い続ける人生にするのか。

それとも、

「公務員を辞めたから、今の生活がある。あのとき辞めて良かった」と思える人生にするのか。

それは、これからの自分の行動次第なのではないかと思っています。

もちろん私は、後者の人生を歩めるようにしていきたいと思っています。


これからの人生について

現在の私は、30代後半で無職です。

15年間公務員として働いてきた人間が、仕事を辞めて、今度は何をするのか。

正直、まだはっきりとは決まっていません。

これまでのように、どこかの組織に所属して働くことになるかもしれません。

別の働き方を見つけるかもしれません。

自分で何かを始めるかもしれません。

今のところ、未来のことは分かりません。

ただ、これからは「自分には何ができるのか」を探しながら、自分なりの生き方を考えていきたいと思っています。

そして、その過程も含めて、自分の人生を記録していこうと思っています。

これから、公務員を辞めた30代後半の男がどうなっていくのか。

その過程を記録しながら、いろいろなことを発信していきたいと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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